膜厚測定 製品ラインナップ
広帯域光ファイバーコリメーター BBFC-02SMA
可視領域の分光測定用に最適設計された広帯域光ファイバーコリメーターです.波長帯域350 〜 1100 nmをカバーする2群3枚構成の収差補正,広帯域ARコーティングにより,ハロゲンタングステン光源を使ったファイバーマルチチャンネル分光器の測定波長域全体に渡ってフラットで高い結合効率を実現しています. 先端部のスクリュー(M11,P =0.5 )を使ってホルダーなどに固定することができ,SMAコネクタで光ファイバーと接続します.2個一組にした対向系透過配置,2分岐ファイバーを用いた反射配置など,様々な光ファイバー分光光学系でお使いいただけます.
特 長
- ハロゲン光源 + CCD分光器の測定波長:350 nm〜1100 nmをカバー
- 2群3枚無限遠補正,広帯域ARコーティングの光ファイバーコリメーター
- SMAコネクタで光ファイバーと簡単接続
- 先端部スクリューを使って自由な光学レイアウトに対応
仕 様
設計波長 | 350 nm 〜 1100 nm |
タイプ | 無限遠補正 |
レンズ構成 | 2群3枚 |
レンズ焦点距離 | 10.0 mm(主波長:587 nm) |
レンズ外径 | Φ9.0 mm |
瞳径 | Φ5 mm |
最大物体円径 | Φ400 µm |
NA | 0.252 |
集光位置 | 無限遠 〜 レンズ端から約37 mm可変 |
コーティング | MgF2 |
対応コネクタ | SMA905コネクタ |
先端部スクリュー | M11,P = 0.5 |
筐体材質 | SUS303 |
優れた収差補正
● 横収差図
設計波長:350 nm 〜 1100 nmの全波長領域で理想的な収差補正が実現しています.
● 色収差補正
透過配置で測定したハロゲン光源の生スペクトルです.受光ファイバー(コア径:200µm)の中心に結像させて測定したスペクトル1から入射αβ傾斜ステージを使い受光ファイバー端面の結像ビーム位置をわざとずらしたスペクトル5まで,収差の影響が出易くしてスペクトル測定しました.通常,色収差によってスペクトルが歪みスペクトル1〜5は形状が変化してしまいます.BBFC-02SMAでは全波長領域で良好な収差補正がされているためスペクトルに歪みが生じません.スペクトル1〜5を縦軸強度を合わせて重ね書きしても全てのスペクトルは,線幅程度で一致しています.
スペクトル測定解析例
● 五酸化タンタル膜(Ta2O5膜膜)の透過率スペクトル測定
BBFC-02SMAは,MgF2ARコーティングの採用により広い測定波長領域で高いスループットが確保でき,分光器の性能を最大限に引き出すことができます.下図は,透過率測定配置におけるエアブランクの100%ラインの測定例です.CCD分光器の全測定波長域で良好なSN比が得られています.
下図は,BK7基板上に成膜されたTa2O5膜(約900 nm)の透過率スペクトル測定例です.測定波長全域で,良好な干渉スペクトルが得られるので,精度の高いスペクトルフィッティング解析を行うことができます.
● シリコン熱酸化膜(SiO2膜)の膜厚測定
キャリブレーションデータ付き膜厚標準ウエハ(シリコン熱酸化膜)の反射率スペクトルを,簡易サンプルステージ:SS-02R,光ファイバーコリメーター:BBFC-02SMA,光源:HL-2000-LL,分光器:QE65000を使って測定し,スペクトル解析ソフトウエアSCOUTで膜厚解析しました.エリプソメーターでキャリブレーションした公称膜厚値と非常によく一致しています.
システムアップ
広帯域光ファイバーコリメーターとマルチチャンネル分光器,光源,各種ステージ,光ファイバーなどを組み合わせて,高性能なファイバー分光システムを構築することができます.テクノシナジーでは,システム構築に必要なファイバーコリメーター用αβ傾斜ステージ,吸着サンプルホルダー,光源,マルチチャンネル分光器,光ファイバーなどのデバイスのご提供,特注光学モジュールの設計・製作,光学系のシステムアップをお受けいたします.